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移動熱源を利用した溶接の残留応力解析#

有限要素法による数値解析で溶接を模擬する場合、加熱域が移動していくため、通常の集中荷重や分布荷重の条件設定では要素ごとに沢山の異なる加熱履歴を用意する必要が生じます。これを解決するために、Advance/FrontSTRでは !HEATING_LINE カードを利用する事が可能です。

!HEATING_LINE では電圧、電流、移動速度、加熱領域などを指定する事で、一定速度で加熱領域が移動する移動熱源を模擬します。

移動熱源の入熱量は、 入熱効率を使用し、以下の式で与えられます。

解析モデル#

塑性材料の金属板上に溶接を模擬する移動熱源を与えた伝熱解析を実施します。

伝熱解析の後に熱応力解析を実施し、伝熱構造連成解析により残留応力を求めます。

材料特性#

材料物性値を以下に示します。

塑性の降伏関数はMISESで硬化則は二直線近似です。

材料特性
熱伝導率
比熱
密度
ヤング率
降伏応力
硬化係数
ポアソン比
線膨張係数

溶接の解析条件#

溶接を模擬した解析条件を以下に示します。

表面および下面は雰囲気温度20℃の空間と自然対流により冷却されるものとします。初期温度は50℃です。

変数
電圧
電流
移動速度
加熱時間
解析対象時刻
時間刻み

解析結果#

時刻5秒、40秒(加熱終了)、100秒における解析結果を示します。また最後にアニメーションを示します。 表示の物理量は以下の値です。

左上:温度分布(℃) 左下:ひずみ分布 右上:Von Mises応力分布(MPa) 右下:塑性ひずみ分布

溶接箇所の温度が1000℃程度になるように入熱効率を定義しています。

溶接箇所の周辺に熱応力が発生し塑性していくのが確認できます。本解析条件下では、加熱の中心部より、その周辺部の応力が高くなっています。溶接終了後も自然対流により材料は冷却されるため温度が降下し熱ひずみが小さくなり応力も下がりますが、塑性により発生した応力は残留応力となっている事が確認できます。



アニメーション#

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