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超臨界水素の充填解析(水素ステーション)#

解析対象#

35MPa 級の圧縮水素に対する水素ディスペンサーを用いたタンク充填の例[1]を取り上げる。ディスペンサーとは液体定量吐出装置を意味し、液体を精度良く定量供給する制御系及びその周辺機器の総称のことであるが、ここでは制御によって得られた流量を解析の入力条件とする。また、いくつかの条件は不明のため、推定値を用いる。

図1に示す形状のタンクがある。303K の超臨界水素を図 2の流量でタンクに充填する。


図 1 解析対象 (左:タンク形状、右:タンク側壁を考慮)



図 2 水素の流入条件[1]

解析モデル#

Advance/FrontNet/Γ による解析モデルを図 2に示す。


図 3 Advance/FrontNet/Γによる解析モデル

流入境界では流量を指定し、流出境界では圧力 Neumann 条件とする。タンクの初期圧力は 5MPaG とし、4 分割して計算を行った。 タンク側壁との伝熱は熱伝達係数を Dittus-Boelter 式で算出し、タンク側壁の条件は表 1とした。 水素の物性は REFPROP の値を使用した。

表 1 側壁の解析条件
側壁厚み 5cm
側壁材質 ステンレス鋼 SUS304
側壁の熱伝導率 16 W/(mK)
側壁の比熱 499 J/(kgK)
側壁の密度 7920 kg/m3
側壁外側 温度一定

解析結果#

タンク側壁を断熱条件とした場合の解析結果と測定結果[1]を図 4に示す。圧力およびが上昇し続けてしまっている。タンク側壁の冷却を考慮した解析結果を図 5に示す。ここで外気温はパラメータとして、203K, 223K, 243K とした。冷却性能を大きくすると計算圧力は測定圧力に近づくことが分かる。


図 4 計算結果(冷却なし)(左:圧力、右:温度)



図 5 計算結果(冷却あり)(左:圧力、右:温度)

参考#

[1] "よくわかる水素技術"、日本工業出版、(2008)、特にP218からの高橋太(トキコテクノ(株))、“水素ディスペンサー”を参照した。

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