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T字配管合流部の熱解析#
概要#
T字型の配管があります。太い主管に流れる高温水に、細い枝管からの低温水が合流します。 この配管でのサーマルストライピング現象(配管熱疲労)を予測します。
解析条件#
解析領域を図 1 に示します。左端は主管(管径:0.15m)の流入境界(高温水)で、下端が枝管(管径:0.05m)の流入境界(低温水)で、合流後、混ざりながら右端の出口へと向かいます。 要素は6面体要素で、総メッシュ数は、389,988です。
図 1. 解析領域#
解析条件を以下に示します。
項目 | 設定 |
---|---|
空間離散化 | 2次中心差分 |
時間離散化 | Adams-Bashforth法 |
乱流モデル | 標準Smagorinskyモデル(Cs=0.1) |
作動流体 | 水(温度差ΔT =15[K]) |
解析結果#
主配管の流入条件の速度の値を変更して、衝突噴流の場合、偏向噴流の場合、壁面噴流の場合をそれぞれ解析しています。
衝突噴流の場合
項目 | 速度 [m/s] | 温度 [K] |
---|---|---|
主配管の流入条件 | 0.23 | 321.15 |
枝配管の流入条件 | 1.00 | 306.15 |
図 2 に 衝突噴流の計算結果より、時間平均温度分布と温度変動強度分布を、(a)計算値と(b)実験値を示します。
図 2. 衝突噴流、時間平均温度分布と温度変動強度分布#
図 3 に 衝突噴流の計算結果より、温度変動強度の(a)計算値と(b)実験値を示します。
図 3. 衝突噴流、温度変動強度#
偏向噴流の場合
項目 | 速度 [m/s] | 温度 [K] |
---|---|---|
主配管の流入条件 | 0.46 | 321.15 |
枝配管の流入条件 | 1.00 | 306.15 |
図 4. 偏向噴流、時間平均温度分布と温度変動強度分布#
図 5. 偏向噴流、温度変動強度#
壁面噴流の場合
項目 | 速度 [m/s] | 温度 [K] |
---|---|---|
主配管の流入条件 | 1.46 | 321.15 |
枝配管の流入条件 | 1.00 | 306.15 |
図 6. 壁面噴流、時間平均温度分布と温度変動強度分布#
図 7. 壁面噴流、温度変動強度#
(*)参考文献:畝村他,”FrontFlow/Red によるT字形配管合流部における温度変動のラージ・エディ・シミュレーション”, 第18 回数値流体力学シンポジウム(2004).
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