コンテンツにスキップ

Advance/FrontFlow/redの専用サイトを開設いたしました。

事例集を機能別に整理して見やすくなっております。

Advance/FrontFlow/redの専用サイトを開設いたしました

円柱周りの騒音解析#

概要#

本項では、まず、円柱まわりの空気の流れ場をLESにより解析します。次に、そのLES解析により得られた円柱表面圧力変動を用いて、Curle の式を用いて騒音解析を実施し、測定結果および論文と比較しています。

解析条件#

図 1 は、計算対象となる円柱とその周囲の計算領域を3次元的に示しています。 円柱の直径をDとすると、高さh=3.2D、幅w=12D、長さl=21Dのサイズです。

解析領域

図 1. 解析領域

メッシュは奥側の断面のみ表示されていますが、このメッシュを 高さ方向に押し出して全体メッシュを作成しています。 作成したメッシュの節点数・要素数、解析条件を、表1.にまとめています。

表 1.解析条件

項目 設定
流体 非圧縮性流体(空気)
乱流モデル ラージ・エディ・シミュレーション(LES)
節点数 159,040
要素数 146,025
直径D 10mm
計算領域 21D×12D×3.2D
壁面近傍格子幅 0.005D
スパン方向分割 15層
入口一様流速 15m/s
レイノルズ数 104

解析結果#

図 2 は、解析領域高さ方向中心で切断したときの、円柱の周囲に形成される流速分布示しています。

解析結果

図 2. 解析結果 高さ方向中心断面での速度分布

流体音の計算位置は、円柱の真横1m離れたところとしています。

図 3は、発生する音圧の周波数スペクトルを示しており、横軸が周波数(Hz)、縦軸が音圧レベル(dB)です。 「Measured」は、参考文献からの実際の実験で測定されたデータです。 「LES by Kato, C.(1994)」は、参考文献からのLES(Large Eddy Simulation)の結果です。 「LES by Advance/FrontFlow」は、今回のAFFrによるシミュレーション結果です。 この3つの結果は、特にピーク周波数と音圧レベルにおいて、良く一致していることがわかります。

解析結果

図 3. SPL(音圧レベル)と周波数の関係

(*)参考文献:加藤 千幸, 高野 靖 飯田 明由, 藤田 肇, 池川 昌弘, "LESによる流体音の予測 : 第1報, 二次元円柱からの放射音", 日本機械学会論文集 B編, Vol.60, pp. 126-132, 1994.

関連ページ#