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バンプ流れによる圧縮性流体解析の基本検証#
概要#
障害物であるバンプ周りの流れ解析で、AFFrが、亜音速、遷音速、超音速の圧縮性流れを正確に解析できるかを検証します。
解析条件#
解析領域を図 1 に示します。 入口流速により、バンプ高さYを変更しています(表 1参照)。 両者のモデルとも、節点数約3.9万、要素数約2.5万です。

図 1. 解析領域
解析条件を表1にまとめています。
表 1. 解析条件
項目 | 設定 |
---|---|
方程式 | 3次元圧縮性Navier-Stokes方程式(非粘性流体を仮定) |
作動流体 | 非粘性流体(Air) |
入口流速 | 亜音速(マッハ数0.5)、遷音速(マッハ数0.67)、超音速(マッハ数1.65) |
バンプ高さY | 0.37m(入口流速が亜音速・遷音速の場合)、0.165m(入口流速が超音速の場合) |
空間精度 | 空間3次精度(差分スキーム:3次風上差分) |
解析結果#
・入口流速 亜音速(マッハ数0.5):
図 2は、 入口流速 亜音速の条件での、マッハ数分布を示します。

図 2.入口流速 亜音速(マッハ数0.5)でのマッハ数分布
マッハ数分布は左右対称になっています。亜音速流れでは、バンプによる流れの乱れは発生するものの、衝撃波などは発生せず、滑らかな流れとなるため、マッハ数分布は対称性を保つと考えられます。
・入口流速 遷音速(マッハ数0.67):
図 3は、入口流速 遷音速の条件での、マッハ数分布を示します。

図 3.入口流速 遷音速( マッハ数0.67)でのマッハ数分布
バンプ部で超音速(マッハ数1.0以上)になり、衝撃波が発生し、波面の圧力が高くなっています。一部で局所的に音速を超え、急激に変化している箇所も見られます。
・入口流速 超音速(マッハ数1.65):
図 4は、 入口流速 超音速の条件での、マッハ数分布を示します。

図 4.入口マッハ数 1.65 (超音速流れ)の際のマッハ数分布
バンプ上流部から衝撃波が発生し、上面と下面の衝撃波が交差し、その影響が広範囲に及んでいることがわかります。
(*)参考文献:Lilek, Z.: "Ein Finite-Volumen Verfahren zur Berechnung voninkompressiblen und kompressiblen Stromungen in komplexenGeometrien mit beweglichen Randern und freien Oberflachen", Dissertation, University of Hamburg, Germany, 1995.
関連ページ#
- 流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red
- 解析分野:流体
- 産業分野:建築土木