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気液二相流(キャビテーション流)の解析例#

Hrubes(2001)の実験[1]を対象とした気液二相流(キャビテーション流)に関する検証例を示す。

キーワード#

Hrubes実験、気液二相流、キャビテーション流

解析の計算条件#

  • Hrubes(2001)の実験[1]ベース
    • 水の相対速度
    • 貯水槽内の圧力
    • 長さ約のbullet形状
      • 底面と弾頭の直径比

解析結果#

テストケース1#

(周囲圧、水深相当)

  • 物体前方の衝撃波は密度不連続が目視可能
  • 後流は、キャビテーションバブルが光の透過性に影響し黒く映る
  • シミュレーションは、密度コンターと水蒸気(キャビテーション)コンターで顕著な空間勾配の存在する箇所が実験写真[1]と符合する

テストケース2#

(周囲圧、水深相当)

  • 先端から発生するキャビテーションと液相の境界が黒く写っている
  • シミュレーションに関し、密度コンターまたは温度コンターにおいて可視化されている様子が実験写真と合致する

解析例:密度分布 (周囲圧1.5atm)#

速度 (Mach=1.03)#

速度 #

スナップショット#

亜音速、遷音速、超音速のそれぞれにおいて水中における飛翔体周りの流れ場を解くことが可能

解析例:水蒸気分布 (周囲圧1.5atm)#

速度 (Mach=1.03)#

速度 #

スナップショット#

  • 超音速移動の場合には衝撃波後の圧力上昇のために凝縮が促進され物体周囲の気相の分布が薄い
  • 亜音速の場合()、速度が大きいほど先端での静圧低下の効果により気相分布が増大する
  • いずれの場合も物体がキャビテーションで覆われるスーパーキャビテーション状態となり、実験撮影[1]と合致する

文献#

[1] J. D. Hrubes, “High-speed imaging of supercavitating underwater projectiles,” Experiments in Fluids Vol. 30, No.1, pp. 57–64 (2001).#

関連ページ#