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花粉飛散量の評価#

大気拡散影響予測システム Advance/Emerg 事例

概要#

2019 年の千代田区におけるスギ花粉の飛散量を評価しました。気象データとして再解析データを用いて、約 3 ヶ月間の解析を行いました。スギ花粉の放出源は東京周辺の 6 ヵ所として放出源ごとの飛散量を評価しています。

解析条件#

図 1 のような解析領域を設定して、気象モデルによる気象場の解析を実施します。また、スギ花粉の放出源として図 2 の 6 ヵ所を設定して、拡散モデルによるスギ花粉の大気中での挙動を解析します。拡散モデルでは、拡散の他に乾性沈着と降雨による湿性沈着も考慮されています。

解析領域

図 1. 解析領域(親領域とネスト領域)#

スギ花粉の放出源

図 2. スギ花粉の放出源(A ~ F)#

気象モデル#

項目 設定
解析期間 2019-02-13:00:00 ~ 2019-05:15:00:00 (UTC)
使用気象データ NCEP-FNL (水平解像度 1 度 x 1 度)
ネスティング 1 段階
水平解像度(親領域) 6 km x 6 km
水平解像度(ネスト領域) 1.5 km x 1.5 km

拡散モデル#

項目 設定
解析期間 2019-02-14:00:00 ~ 2019-05:15:00:00 (UTC)
放出源 東京周辺の 6 ヵ所 (30 km x 30 km の平面)
花粉放出量 1.4 x 10 個(1 ヵ所当たり)
水平解像度 1.5 km x 1.5 km
計算粒子数 1.0 x 10 個(1 ヵ所当たり)

花粉放出量は、スギ林で生産される雄花の数 8000 個/m と雄花の平均花粉数 396,000 個として放出源の面積(スギ林の比率は 50 %)を乗じて求めたものです。

解析結果#

各放出源におけるズキ花粉の飛散量(地表面沈着量)を図 3 に示します。

地表面沈着量

図 3. 最終時刻における各放出源毎の地表面沈着量(個/m#

また、各放出源からの千代田区における花粉飛散量は 図 4 に、積算量を図 5 に示します。

地表面沈着量の時間変化

図 4. 千代田区における各放出源毎の地表面沈着量(個/m)の時間変化#

積算量の時間変化

図 5. 千代田区における各放出源毎の積算量(個/m)の時間変化#

解析時間#

3 ヶ月の解析を 12 並列(Intel Xeon E5-2650 v4 2.2GHz を使用)、約 110 時間で実施できました。

注意事項#

本解析には、気象データとして再解析データを使用しています。未来の事象を予測する場合には、気象現象が有するカオス的な振る舞いに起因する不確実性とその影響について、十分に考慮する必要があります。また、本解析では評価対象物であるスギ花粉の放出については簡単な仮定の下で放出源と放出量を与えているため、必ずしも特定地点における観測量と定量的に一致する結果が得られるとは限りません。

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